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退職金は、今年中に支払うのがお得!

2012年03月15日

Q. 最近の税制改正で退職金を支給した際の課税関係について、かなりの改正があったと聞きましたが、 どのような改正が行われたのでしょうか? また、改正前と改正後で本人の負担額の差はどの程度あるのしょうか?

解 説

退職金の課税関係に関する改正は、短期勤務役員の退職所得課税の見直し 住民税の特例(10%控除の特例)の廃止 です。

1. 短期勤務役員の退職所得課税の見直し

退職所得は、勤続年数に応じた退職所得控除額を控除した後の額の、2分の1が課税対象とされていましたが、 会社役員等で、役員等としての勤務期間が5年以下の場合には、2分の1ではなく、 退職所得控除後の全額が課税対象とされることになりました。この改正の適用は平成25年分以後の所得税から適用開始です。

 改正前  (退職金の収入金額−退職所得控除額) ×2分の1 ×税率
 改正後  (退職金の収入金額−退職所得控除額) ×税率

2. 退職所得に係る個人住民税の特例 (10%控除の特例)

個人所得税の計算時に計算した退職所得の金額に、税率(10%)を乗じて算出した税額から 10%相当額を控除しますが、この10%控除の特例は、平成25年1月1日以後に支払う退職手当等から廃止されます。


3. 改正前と改正後の税額の比較

<前提条件>
 短期勤務の役員に支払う退職手当1000万円
 勤続年数5年(=退職所得控除額200万円) のケース

   平成24年までの支払い  平成25年以降の支払い
退職所得 (1000万円−200万円)×2分の1=400万円 1000万円−200万円=800万円
所得税 400万円×20%−427,500=372,500 円 800万円×23%−636,000 円=1,204,000 円
住民税 400万円×10%×0.9=360,000 円 800万円×10%=800,000 円
税額の合計 732,500 円 2,004,000 円

★☆★ 税額の差額は、1,271,500 円 ★☆★  


要するに・・・

退職金については、退職後の生活の安定のため、税法上優遇措置がなされていますが、 今回の改正で納税者の負担額が増す結果となりました。ただし、本年中に支払いを受ければ、 まだ従来の優遇が受けられますので、来年ではなく今年中に退職金の支給をすることをお勧めします。

※ お役立ち情報は、相続関連に限定せず、お知らせしています。


東京相続パートナー 税理士 小嶋大志(こじまひろし)


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