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時価と異なる価額で取引があった場合(1)〜低額譲渡

2012年05月02日

Q. 時価と著しく異なる対価で株式などを譲渡した場合、実際の取引対価の額と関係なく時価で課税される と聞きました。例えば時価よりも低い価額で譲渡した場合はどのような課税関係が生じるのでしょうか?  譲渡する者と譲渡される者が法人や個人の場合で取り扱いが異なるのでしょうか?

解 説

税務上、取引が行われる際の価額は「時価」によることとされています。ここでいう時価と は、不特定多数の当事者間で自由な取引によって通常成立すると認められる価額をいいま す。譲渡する者とされる者が法人か個人かで取り扱いが下記のように異なります。


 【具体例】 AからBへの譲渡の前提条件
  時価:1000 万円  譲渡金額: 400 万円  資産の取得価額: 300 万円


1. 個人A→個人B

個人A 譲渡所得 700万円 (=時価―取得価額)
個人B 贈与税 600万円 (=時価―譲渡金額)

2. 個人A→法人B

個人A 譲渡所得 700万円 (=時価―取得価額)
法人B 受贈益 600万円 (=時価―譲渡金額)

 みなし譲渡が適用されます。

【みなし譲渡とは】
個人が資産等を法人へ時価よりも低い価額で譲渡した場合には、その譲渡価額が 時価の2分の1以上であるときは、取得価額と譲渡価額の差額が譲渡所得となり、 その譲渡価額が時価の2分の1未満であるときは、時価で譲渡があったものとみなされ、 取得価額と時価との差額が譲渡所得となります。


3. 法人A→個人B

法人A 譲渡益 700万円 (=時価―取得価額)
(内容によって) 交際費 or 給与課税 600万円 (=時価―譲渡金額)
個人B (内容によって)
一時所得 or 雑所得 or 給与所得
600万円 (=時価―譲渡金額)

4. 法人A→法人B

法人A 譲渡益 700万円 (=時価―取得価額)
寄附金 600万円 (=時価―譲渡金額)
法人B 受贈益 600万円 (=時価―譲渡金額)

要するに・・・

時価より低い価額で譲渡した場合、基本的には、時価をベースに譲渡したとみなして、課税されます。 また、譲渡する側と譲渡される側が法人か個人かで取り扱いが変わりますが、上記の具体例をみるとわかるように、 譲渡する側では時価から取得価額を引いた金額が課税され、譲渡される側では時価から譲渡金額を引いた金額が課税の対象となっています。


東京相続パートナー 税理士 小嶋大志(こじまひろし)


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