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時価と異なる価額で取引があった場合(2)〜高額譲渡

2012年05月16日

前回は時価よりも低い価額で譲渡した場合の課税関係をまとめましたが、今回は 時価よりも高い価額で譲渡した場合の課税関係です。

Q. 時価と著しく異なる対価で株式などを譲渡した場合、実際の取引対価の額と関係なく時価で課税される と聞きました。例えば時価よりも高い価額で譲渡した場合はどのような課税関係が生じるのでしょうか?  譲渡する者と譲渡される者が法人や個人の場合で取り扱いが異なるのでしょうか?

解 説

税務上、取引が行われる際の価額は「時価」によることとされています。ここでいう時価と は、不特定多数の当事者間で自由な取引によって通常成立すると認められる価額をいいま す。譲渡する者とされる者が法人か個人かで取り扱いが下記のように異なります。


 【具体例】 AからBへの譲渡の前提条件
  時価:400 万円  譲渡金額: 1000 万円  資産の取得価額: 300 万円


1. 個人A→個人B

個人A 譲渡所得 700万円 (=譲渡金額―取得価額)
個人B 課税なし (Bは資産の取得価額1000万円で計上)

 ただし、贈与税600万円(=譲渡金額―時価)・取得価額400万円となる場合も・・・


2. 個人A→法人B

個人A 譲渡所得 100万円 (=時価―取得価額)
一時所得
or 給与所得
600万円 (=譲渡金額―時価)
法人B 交際費
or 給与
600万円 (=譲渡金額―時価)

【個人Aが法人Bの役員の場合】
個人Aが法人Bの役員の場合は、法人Bでは上記 600万円は通常損金不算入と なります。さらに給与となった場合、源泉徴収の必要もあります。


3. 法人A→個人B

法人A 譲渡益 700万円 (=譲渡金額―取得価額)
個人B 課税なし (Bは資産の取得価額400万円で計上)

4. 法人A→法人B

法人A 譲渡益 700万円 (=譲渡金額―取得価額)
法人B 寄附金 600万円 (=譲渡金額―時価)

要するに・・・

時価より低い価額で譲渡した場合、基本的には、時価をベースに譲渡したとみなして、課税されます。 また、譲渡する側と譲渡される側が法人か個人かで取り扱いが変わります。 一般的には、譲渡する側では譲渡金額から取得価額を引いた金額が課税されますが、 譲渡される側ではケースによって課税関係がかなり異なりますので、慎重に取り扱う必要があります。


東京相続パートナー 税理士 小嶋大志(こじまひろし)


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